洗濯機は家電4品目のうちの一つ
洗濯機の処分方法は特定家庭用機器再商品化法(家電リサイクル法)によって定められているため、決められた正しい方法で処分しなければいけません。
家電リサイクル法とは、一般のご家庭や事務所から排出された家電製品から、有用な部品や材料をリサイクルして廃棄物を減らしたり、資源の有効利用を促進するために設けられた法律。
この法律ではエアコン、テレビ、冷蔵庫、洗濯機の「家電4品目」が特定家庭機器として指定されていて、自治体の粗大ゴミとして処分することができないのです。
洗濯機の処分方法
自治体に粗大ゴミとして出せないとなると、具体的にどのように洗濯機を処分したら良いのでしょうか。
ここからは、洗濯機の正しい処分方法を7つに分けてご紹介いたします。
新しく洗濯機を買う販売店に処分を依頼する
まずは、新しく洗濯機を買う家電量販店に処分を依頼するという方法です。
家電量販店は、「家電4品目」に関して買い替えを考えている消費者が古い製品の回収を依頼してきた際、対応しなければいけないという義務があります。
そのため、家電量販店に処分を依頼する方も多いですし、安心して処分を任せられるところがメリットです。
ただし、家電量販店に古い洗濯機の引き取りを依頼した場合、リサイクル料金+運搬料がかかるため、無料で処分できるわけではありません。
リサイクル料金に関して、詳しくは『2021年4月版 リサイクル料金一覧表』をご覧ください。
※『2021年4月版 リサイクル料金一覧表』
※こちらの情報は2021年8月31日現在のものです。
処分する洗濯機を買った販売店に処分を依頼する
逆に、処分する洗濯機を買った家電量販店に処分を依頼するという方法もあります。
こちらの場合も、量販店は消費者の引き取り依頼に応じなければいけない義務がありますので、気軽に依頼できるところが利点でしょう。
また、お店によってはご自宅まで古くなった洗濯機を引き取りに来てくれるところも。
ただし、この方法もリサイクル料金+運搬料がかかりますので、お金をかけないで処分したいと考えている方には不向きでしょう。
指定取引所に持ち込む
各自治体が指定している取引所に、洗濯機を持ち込んで処分してもらうという手も。
この場合はリサイクル料だけで引き取ってもらえる点がメリットですが、ご自身で取引所まで洗濯機を搬入しなければいけない手間が発生します。
洗濯機のような大型家電になると、自家用車での運搬は難しく、場合によってはレンタカーの手配が必要になってしまう点がネックです。
運搬料がかからなくても、レンタカーを手配しなければいけないのであれば、結局リサイクル料金+運搬料と変わらなくなってしまいます。
しかし、中にはご自宅の前まで洗濯機を回収しに来てくれる取引所も存在するため、お住まいの自治体に事前に問い合わせてみましょう。
リサイクルショップに買い取ってもらう
洗濯機をリサイクルショップに買取ってもらうという選択肢もあります。
洗濯機がかなり良い状態である、もしくは人気の機種である場合、思わぬ高値がつくことも。
処分にお金がかからないどころか、お金が入ってくる可能性があるのは、大きなメリットでしょう。
最近では出張買取りを行っているショップも多いため、ご自身で洗濯機をショップに搬入する手間もかかりません。
ただし、出張買取りに対応していないショップの場合は、ご自身で洗濯機を移動させなければいけない上、洗濯機の状態が悪ければ、値段がつかなかったり、最悪、引き取りすら行ってもらえない場合があるため、事前に洗濯機の状態などを電話で伝えておくと良いかもしれません。
フリマ・ネットオークションに出品する
フリマ・ネットオークションに出品する最大のメリットは、ご自身で洗濯機に値段をつけられるという点。
出品自体は無料ですし、希望の額で売れれば一石二鳥です。
人気の機種である場合、ネットオークションでは値段が跳ね上がる可能性も。
ただし、フリマやネットオークションは、売れるまでに時間がかかることも多いです。
洗濯機が壊れていて早急に処分したい場合などは、向かない方法でしょう。
また、フリマやネットオークションは、期日までに入金がなかったり、取引途中で相手と連絡が取れなくなったりと、意外とトラブルも多いのです。
無事に売れたとしても、梱包や発送の手間も発生するため、メリットとデメリットをよく比較して選択しましょう。
友人・知人に譲る
見ず知らずの方との取引に不安感を抱く方は、友人・知人に洗濯機を譲る、という方法もあります。
友人・知人であれば、こちらの洗濯機の状態や、ご友人が洗濯機に求めることなど、気軽に情報交換もできますし、やり取りでトラブルになることもそう多くないでしょう。
ただし、譲ることが決まっても、ご友人のご自宅まではご自身で洗濯機を運ばなければいけなかったり、例えば遠方である場合は、梱包・発送をしなければいけない手間が発生します。
不用品回収業者に依頼する
洗濯機の回収を、不用品回収業者に依頼するという方法も。
不用品回収業者に依頼すれば、洗濯機をご自身で移動させたり、梱包したりする手間をすべて省くことができます。
搬出から処分まで業者が行ってくれるため、とにかく手間を最小限にしたいという方におすすめの方法です。
これまでご紹介した処分方法の中では高額になりがちですが、中には同時買取りを行っている業者もあるため、高値がつけば回収料金を抑えることもできます。
不用品買取業者を選ぶ際のポイント
メリットの多い不用品回収業者への依頼ですが、より良い業者を選ぶためのポイントがあります。
まず、自治体から必要な許可を得ている業者を選ぶようにすること。
具体的には、「一般廃棄物収集運搬業の許可」を得ている業者を選択すべきです。
この許可を得ていない業者が一般のご家庭から不要品を回収するのは、違法にあたります。
また、事前下見を行い、その場で見積もりを書面にて確定してくれる業者に依頼することも大切です。
申し込みの電話の際、どれくらいの料金になるかを尋ねると「当日見てみないとわからない」とはぐらかし、作業当日に高額請求をしてくる悪徳業者も存在します。
必要な許可を得ている、現地下見をしてくれる、下見の時点で書面にて見積りを確定してくれる、という3つのことは、業者を選ぶ上での最低条件にしましょう。
これに加えて、口コミなどをチェックしておくと、さらに安心感が増すのでおすすめです。
法律遵守で洗濯機を正しく処分しよう
洗濯機は家電リサイクル法で「家電4品目」に定められているため、自治体に粗大ゴミとして出すことはできません。
ただ処分してしまうのではなく、リサイクル前提の回収などを依頼する必要があるのです。
今回は洗濯機の正しい処分方法として、7つのことをご紹介いたしました。
ご自身の中で何を優先したいのか、どういった手間を省きたいのかによって、選択する処分方法は異なるかと思いますが、どの方法も家電リサイクル法にのっとった正しい処分方法ですので、ご自身のニーズに合わせて最適な方法を選択しましょう。