仏壇はご先祖さまを祀る大切なものなので、取り扱い方には慎重を要します。
そのため、引越しや仏壇の買い替えを機に仏壇の処分を検討している方の中には、処分方法がわからずお困りの方もいるのではないでしょうか。
そこで今回は、仏壇を処分する方法として4つを取り上げ解説していくほか、一般的な仏壇処分の流れや処分の際の注意点について紹介していきます。
仏壇を処分するには?4つの方法を紹介
仏壇を処分するには様々な方法がありますが、次の4つの方法が一般的となります。
仏壇を処分する方法4つ
- 菩提寺に依頼する
- 仏壇・仏具店に依頼する
- 松江市に粗大ごみとして依頼して処分する
- 不用品回収業者など専門業者に依頼する
以下、仏壇を処分する際の4つの方法における具体的な内容や、処分をする際のおおよその相場を紹介します。
菩提寺に依頼する方法
日頃からお世話になっている菩提寺がある場合には、そこに依頼するのがおすすめの方法となります。
菩提寺は日頃から供養をお願いする寺院でもあるため、日頃お世話になっている信頼のおける住職に仏壇の処分や、閉眼供養(魂を抜く儀式)までの工程をすべて依頼することができます。
また、仏壇を処分するだけではなく、新しい仏壇を購入したい場合にも相談に乗ってもらうことが可能です。
しかし、このように便利な点がある反面、菩提寺に依頼する場合には、檀家としてのお勤めなどさまざまな付き合いがあることも頭に入れておかなければならなりません。檀家としての付き合いを面倒に感じるのであれば、あまりメリットのある方法とはいえません。
また、仏壇の菩提寺までの運搬に関しては、自分で手配をする必要があるので、注意しましょう。
菩提寺に仏壇処分を依頼する場合の相場
菩提寺に仏壇処分を依頼する場合、お布施の名目で費用がかかるのが一般的となっています。
金額は寺院により異なりますが、10,000円~50,000円程度を相場としているところが多い傾向です。閉眼供養のみであれば10,000円程度、お焚き上げまでを行うのであればさらに費用がかかると考えておきましょう。
ただ、お布施の金額は菩提寺との関係にもよるところも大きいため、正式な金額に関しては直接寺院に相談してみましょう。
仏壇・仏具店に依頼する方法
仏壇・仏具店では、古い仏壇の処分を行っているところも多くみられます。
仏壇・仏具店に仏壇処分を依頼する場合のメリットは、処分の段取りが明確で日程の調整がしやすいことや、自分で仏壇を運搬する必要がない点です。また、新しい仏壇を購入する際には、購入金額の割引サービスが受けられる場合もあるので、結果としてお得に仏壇を処分できることもあります。
ただ、仏壇の買い替えをしない場合、古い仏壇の処分だけを依頼するのは難しい点や、他の処分方法と比較して費用が高くなりがちな点には注意が必要です。また、閉眼供養を行っていない仏壇・仏具店も多いため、処分を依頼する前に済ませておかなければなりません。
仏壇・仏具店に仏壇処分を依頼する場合の相場
仏壇・仏具店に仏壇処分を依頼する場合には、仏壇の処分費用として店側で決められた金額を支払う必要があります。
処分費用の相場は、20,000円~80,000円程度としているところが多くなっていますが、遠方から依頼する形になると送料の負担もかさむ点に注意しましょう。
ただ、あまり費用をかけずにきちんとした形で処分したい場合や、菩提寺が近くにない場合にはおすすめです。
粗大ごみとして依頼し、処分する方法
仏壇を粗大ごみとして処分できます。
粗大ごみとして処理するための手続きは電話やメールで簡単にでき、費用も安価に済ませることができます。ただ、仏壇を粗大ごみとして処分することに抵抗がある方や、他人の目が気になる方にはあまりおすすめできる方法ではありません。
なお、粗大ごみとして処分する前には、閉眼供養までを行っておく必要があります。閉眼供養を行うためには、菩提寺か自分で探した寺院に依頼する必要があります。
市に仏壇処分を依頼する場合の相場
粗大ごみ回収の方法として、戸別回収と自己搬入の2つを実施しています。
戸別回収では、仏壇などの粗大ごみ1個につき763円(税込)の粗大ごみ処理手数料券を購入し、粗大ごみに貼り付けたうえで指定された日時・場所に粗大ごみの持ち出しを行います。
また、自己搬入では、市に指定された処理場まで、依頼者が処分する仏壇の持ち込みを行います。処理手数料は、処理場で計量された仏壇の重量に応じての支払いとなります。
不用品回収業者など専門業者に依頼する方法
不用品回収業者などの専門業者などでも、仏壇の処分を行っているところがあります。仏壇処分を専門にしている業者の中には仏壇の処分の際に閉眼供養までを行っているところもあるので、申し込みをする前に問い合わせてみましょう。
業者への申し込みは電話やメールなどで行いますが、日程調整をした上で回収してもらえるので、自分の都合に合わせて依頼できます。また、基本的に仏壇を自宅まで引き取りに来てもらえるので手間もかからず、処分の際に人目が気になることもありません。
ただ、業者側で閉眼供養を行ってもらえない場合には、自分で菩提寺に依頼して済ませておかなければならない点や、いろいろな業者を比較検討しなければならない点には注意しましょう。
不用品回収業者に仏壇処分を依頼する場合の相場
不用品回収業者に仏壇処分を依頼する際には、処分を依頼する仏壇のサイズや業者の位置によって費用が変わってきます。
また、閉眼供養を菩提寺などで行ってもらう場合は、費用が別途必要になります。
不用品回収業者で仏壇の処分のみを行う場合には40,000円~となりますが、閉眼供養までを業者経由で依頼する場合には、あらかじめどれくらいの費用が必要になるのか業者に相談しておくとよいでしょう。
仏壇を処分する際の流れ
通常、仏壇を処分する際には、次のような流れで行います。
一般的な仏壇処分の流れ
- 開眼供養が行われたかどうかの確認
- 菩提寺への連絡、閉眼供養の実施
- 仏壇を運び出すための準備
- 仏壇の運び出し・引き取り
- 仏壇の処分
以下、仏壇を処分していく際の具体的な内容を説明していきます。
1. 開眼供養が行われたかどうかの確認
まず、処分を検討している仏壇の開眼供養が行われているかどうかを確認します。
開眼供養を行っている場合は、閉眼供養を行うために菩提寺への連絡を行います。
2. 菩提寺へ連絡後、閉眼供養の実施
菩提寺へ連絡をとり、閉眼供養を実施します。
閉眼供養を行うことで魂を仏壇から抜くことができます。
3. 仏壇を運び出すための準備
閉眼供養を行った仏壇を自宅から運び出すための準備を行います。仏壇の中身を空にしてサイズを測っておきましょう。仏壇のサイズは、業者に見積もりを出してもらうために必要な情報となります。
業者に処分を依頼する場合には見積もりを出してもらい、内容に納得がいけば日程調整を行います。その後は引き取りに来てもらう日までに、簡単に梱包を行っておきましょう。
4. 仏壇の運び出し・引き取り
準備が終わったら自宅から仏壇の運び出しを行います。
業者に依頼した場合には、仏壇のある場所まで案内して運び出し作業を行ってもらいましょう。
5. 仏壇の処分
運び出した仏壇の解体作業が行われます。仏壇に使用されている素材には高価なものも多いため、部分的に再利用されることもあります。
仏壇を処分する際の注意点
仏壇を処分する際には、次の3つの点に注意しましょう。
仏壇を処分する際の注意点3つ
- 仏壇の引き出しの中を確認する
- 心をこめて丁寧に扱う
- 宗派ごとのルールを確認する
以下、仏壇を処分する際の注意点3つを詳しく解説します。
仏壇の引き出しの中を確認する
仏壇の引き出しに仏具や貴重品などを保管し、その存在を忘れてしまっている可能性もあります。
気付かずに処分してしまうことがないよう、仏壇を処分する前に仏壇の引き出しの中身をチェックしましょう。
心をこめて丁寧に扱う
仏壇の処分を行う際には、閉眼供養を行った後でも粗末に扱ってはいけません。
今までご先祖様を祀ってきたものなので、最後まで心をこめて丁寧に扱うようにしましょう。
宗派ごとのルールを確認する
仏壇を処分するにあたって、浄土真宗や曹洞宗といった宗派ごとにルールが異なります。
仏壇だけではなく位牌の処分方法が異なる場合もあるので、処分前には菩提寺などに処分時のルールを確認しましょう。
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仏壇の処分時には閉眼供養を行い適切な取り扱いを
仏壇を処分するには、菩提寺や仏壇・仏具店への依頼する方法や、粗大ごみで処分する方法、不用品回収業者などへの依頼といった方法があげられます。
いずれの方法をとるにせよ、今までご先祖様をお祀りしてきた仏壇は、閉眼供養の儀式を行ったうえで処分を行うようにしましょう。閉眼供養は、寺院以外では行っていない場合も多いため、処分を依頼する前に確認をしておく必要があります。閉眼供養を別途依頼する場合には、菩提寺や閉眼供養のみを行ってくれる寺院を探しておきましょう。また、宗派ごとに細かなルールは異なるため、まずは菩提寺へ相談しておくことをおすすめします。