テレビは家電4品目のうちの一つ
テレビは、特定家庭用機器再商品化法(家電リサイクル法)で「家電4品目」に定められており、自治体に粗大ゴミとして出すことができないものです。
家電リサイクル法とは具体的に、有用な部品や材料をリサイクルし、廃棄物を減少させるとともに、資源の有効利用を推進するといった法律のこと。
テレビをただ処分してしまうのはNG。この家電リサイクル法にのっとってリサイクルをしなければいけないため、処分方法が限られているのです。
テレビの処分方法
それでは、実際にテレビを処分する場合、どのような方法を取れば良いのでしょうか。
ここからは、家電4品目に指定されているテレビの正しい処分方法を7つに分けてご紹介いたします。
メリット・デメリットを確認しながら、ご自身に合った方法を選択しましょう。
新しくテレビを買う販売店に処分を依頼する
処分予定のテレビを、新しくテレビを購入する際にその販売店に処分を依頼するという方法があります。
家電量販店は、家電リサイクル法の対象製品を買い替える消費者に対して、古い製品を引き取らなければいけないという義務がありますので、気軽に依頼できる点がメリットです。
また、新しいテレビをご自宅に配送してもらった場合は、それと同時に古いテレビを引き取ってもらえるため、手間がかからないところも利点でしょう。
ただし、すべてが無料というわけではなく、家電量販店に引き取りを依頼した場合は、リサイクル料金+運搬料がかかることを覚えておいてください。
リサイクル料金はテレビのメーカーや機種によって異なりますが、詳しくは『2021年4月版 リサイクル料金一覧表』で確認することができます。
運搬料は家電量販店によって異なりますので、直接問い合わせてみると確実です。
※『2021年4月版 リサイクル料金一覧表』
※こちらの情報は2021年8月31日現在のものです。
処分するテレビを買った販売店に処分を依頼する
新しくテレビを買う家電量販店に処分を依頼するのではなく、逆に、古くなったテレビを購入した家電量販店に処分を依頼することも可能。
こちらの方法も、ご自宅まで販売店から依頼された業者がテレビを引き取りに来てくれるため、手間がかからず便利です。
ただし、新しくテレビを買う販売店に依頼する場合と同様、リサイクル料金と運搬料がかかるため、無料で処分できるわけではありません。
指定取引所に持ち込む
各自治体の指定取引所にテレビを持ち込んで処分してもらう方法もあります。
こちらの方法は運搬料がかからず、リサイクル料金だけで済む点がメリットです。
しかし、運搬料がかからないということは、ご自身で指定取引所までテレビを持ち込まなければいけないということ。
自家用車をお持ちでない方にとってはかなりの負担になる上、テレビが大型であると、自家用車でも運べない場合があるため、別途で軽トラックなどを借りなければいけなくなる可能性がある点がデメリットと言えるでしょう。
ただし、ご自宅の前まで回収しに来てくれる取引所も中には存在するため、事前に問い合わせてみることをおすすめいたします。
リサイクルショップに買取ってもらう
テレビをリサイクルショップに買取ってもらうという処分方法も選択できます。
リサイクルショップにテレビを買取ってもらう最大のメリットは、処分費用がかからず、製品の状態によってはお金が入ってくる可能性がある点です。
テレビの状態がかなり良かったり、人気のメーカーのものであれば、想像よりも高額で買い取ってもられる場合もあります。
また、最近では出張買取を行ってくれるショップもあるため、ご自身でショップまでテレビを搬入しなければいけないというデメリットも解消できるでしょう。
ただし、テレビの状態がかなり悪い場合、買い取ってもらえないのはもちろん、引き取りすら行ってもらえないため、テレビの状態によってはほかの処分方法を選択する必要があります。
フリマ・ネットオークションに出品する
フリマ・ネットオークションに出品するという処分方法も、選択肢のひとつです。
フリマ・ネットオークションに出品する最大のメリットは、ご自身で製品に値段をつけられるという点。そのため、リサイクルショップよりも高値で売却できる可能性もあります。
処分費用がかからず、逆にお金が手に入る方法です。
しかし、出品から梱包・発送まで、かなり手間がかかる点がデメリット。
普段からフリマなどに出品し慣れている方は問題ないかもしれませんが、商品をなるべく綺麗に撮影しつつ、傷や汚れがある場合は、そういった部分も正確に撮影して掲載する必要があります。
また、売却できたとしても、テレビが配送中に破損しないよう、しっかりと梱包する必要があるため、総合すると、一番手間がかかる方法かもしれません。
出品や梱包が苦ではない、という方にはおすすめの方法です。
友人・知人に譲る
もしもフリマやネットオークションなど、面識のない方とのやり取りが不安であれば、友人・知人に譲るという方法もあります。
友人・知人に譲る方法も、お金がかからずに済むため、そういった点はメリットにあたるでしょう。
ただし、発送したり、ご自身でご友人のご自宅に運ばなければいけなかったりする手間が発生する可能性はあります。
不用品回収業者に依頼する
不用品回収業者に依頼するという、テレビの処分方法も。
この場合はリサイクル料金や運搬料はかからず、回収料金だけでテレビを処分できます。
また、回収と同時に買取サービスを行っている不用品回収業者もあるため、高値で買取ってもらえれば、お得に回収してもらうことができるのです。
ただし、不用品回収業者に依頼する場合は、必ず自治体からの「一般廃棄物収集運搬業の許可」を得ている業者に依頼するようにしましょう。
この許可を得ていない業者が一般のご家庭から不要品を回収するのは、違法にあたります。
利用者にも責任があるとして、一度引き渡したテレビを再度引き取らなければいけなくなるため、業者選びの際は注意しましょう。
悪徳業者には注意が必要
先ほども少し触れましたが、「一般廃棄物収集運搬業の許可」を得ていない業者はもちろん、例えば、
- 無料回収を謳いながら街中を巡回している業者
- 口コミが悪い業者
- 身元がわからない業者
などの業者は利用しないようにしましょう。
このような業者と関わってしまうと、作業に見合わない高額な請求をされるなど、あとあとトラブルに発展しかねません。
テレビの処分方法は限られているため、正しく処分しよう
テレビは家電リサイクル法で「家電4品目」に数えられるため、自治体に粗大ゴミとして出すことは許されていません。
一番身近な処分方法が利用できないため、不安に感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、今回ご紹介した6つのいずれかの方法での処分は正しいものであるため、心配はいりません。
各々メリット・デメリットがあるため、お金を優先したいのか、時間を優先したいのか、ご自身の中での優先順位をよくよく考え、最適な処分方法を選択するようにしてください。
テレビを正しく処分して、家電リサイクル法に貢献しましょう。