
遺品整理業者は、時間が取れない方や遠方にある実家の整理を進めたい方にとって、頼りになる存在です。しかし、近年は遺品整理業者が急増したこともあり「やばい」トラブルも少なからず報告されています。
そこで本記事では、遺品整理業者とのトラブル事例やトラブルを避けるための対応策を解説します。
遺品整理の市場規模は拡大中!
超高齢社会に突入した日本では、相続発生件数が増加しています。これに伴って、遺品整理を専門業者に頼むケースも増えているといいます。
総務省「遺品整理のサービスをめぐる現状に関する調査報告書(令和2年3月)」によれば、急速に市場規模が拡大している遺品整理業の問題点は次のような点にあるといいます。
「業法」が存在しない
不動産業なら「宅建業法」、金融機関なら「銀行法」、放送業界なら「放送法」など、それぞれの業界には「業法」が存在しますが、遺品整理業にはありません。一般的には、遺品を整理したうえで不要なものを処分するまでの一連の作業を遺品整理と呼びますが、確立した定義がなく、取り締まる業法もないことが、トラブルを生む大きな要因になっています。
無許可の回収業者も含まれる
整理されたものの回収・運搬まで行う場合は「一般廃棄物収集運搬業」の許可が必要です。しかし、報告書によれば調査協力が得られた69事業者のうち、許可を得ている事業者は34に留まりました。無許可であっても、業務内容を遺品の整理のみとしたり、許可業者と提携していたりすれば問題はありませんが、一般廃棄物収集運搬業の許可を得ていない事業者は実績が少なく、ノウハウも不十分であることが予想されます。
契約や見積もりの提示がないことも
業法がないことにも通じますが、同報告書では、契約書の作成や見積もり額の提示がないまま依頼・作業に進んでいるケースも見られるといいます。また、契約書や見積もり書の内容は各事業者によって異なり、作業内容ごとに見積もっている場合もあれば、遺品整理一式で見積もっている場合もあるようです。
遺品整理業者の増加で「やばい」トラブル事例も増加
ここからは、遺品整理を巡る具体的なトラブル事例を見ていきましょう。
事例① 次々と料金が追加される
亡くなった父の家にある遺品を整理してもらうため、知人に紹介された遺品整理業者に電話し、見積もりを頼んだ。現地で待ち合わせ、最初は30万円くらいと言われたのに、次々と料金が追加され、 合計で約160万円になった。見積もりだけのつもりだったが、結局その日に契約した。他業者と比べて高額だと分かったので、翌日、キャンセルしたいと電話したら、手付けとして支払い済みの5万円は返せないと言われた。 (60歳代 女性)
引用:国民生活センター
当初の見積もりと料金が異なる事例は、国民生活センターや総務省などに多く報告されています。このような事例は、見積もりの提示が口頭であったり、追加料金についての説明がなかったりするケースが大半のようです。中には「今日決めてくれれば安くする」といった言葉で契約を急かし、内容を十分に説明しないまま依頼につなげようとする悪徳業者も存在するようです。
事例② 解約料金が高額
遠方で一人暮らしをしていた母が亡くなったため、母が居住していた地域の便利屋に遺品整理 をしてもらうことにした。親族が当該地域の近くに住んでいたため、親族立ち会いのもと、母宅 の家財等を見てもらい見積もりを出してもらった。3日間の作業で費用は37万円であったが、その内容で了承し契約をした。後日20万円で作業してくれる事業者を見つけたため、契約した事業者にキャンセルを申し出たところ、キャンセル料として17万円を請求された。キャンセル料について説明はされておらず、高額で納得できない。 (60歳代 男性)
引用:国民生活センター
総務省の報告によれば、契約書を交付している事業者は6割に留まるといいます。契約は口約束だけでも成立しますが、契約書や御見積書がなければ、トラブルになった場合にこちらの言い分を立証する術がありません。また、キャンセル規定も曖昧になっていると、金額の妥当性で揉めることにもなりかねません。
事例③ 処分しないようにと頼んだんものを勝手に処分された
母が亡くなったので遺品を処分するために、インターネットで探した事業者3社から見積もり をとった。一番安い事業者に依頼し、2カ月前に作業員3人に作業してもらった。その場で自分 が不要か必要か判断して近くにいた作業員に指示を出し、2トントラック3往復分の遺品を運び 出してもらったが、翌日ラジカセがないことに気がついた。その後もDVDプレーヤー、ゲーム 機、布団、辞書がないことが分かった。これらは自分の物で、遺品と分けて事業者に処分しない ように指示したものであるが、誤って別の作業員が運び出したようだ。作業も遺品を乱暴に扱うなど雑であった。どうにかして取り戻したい。 (50歳代 男性)
引用:国民生活センター
遺品には、故人との大切な思い出の品や貴重品も含まれます。残しておきたいものを勝手に処分された事例だけでなく、国民生活センターには遺品や建具を破損されたといった事例も報告されているようです。市場規模拡大に際し、ノウハウや実績を持たないまま遺品整理業を始めた事業者は、整理や搬出入といった実務に不安がある場合もあります。
遺品整理を業者に依頼するときのポイント

遺品整理でトラブルに合わないようにするには、次のポイントに注意しましょう。
「一般廃棄物収集運搬業」の許可業者に依頼する
遺品整理は「一般廃棄物収集運搬業」の許可を取得している業者、あるいは許可業者と提携している業者を選びましょう。一般廃棄物収集運搬業は、自治体が認可した事業者のみが行える事業です。不用品の処分は基本的に自治体の役割ですが、自治体のみで一般廃棄物の処分を行うことが困難であり、申請内容が一般廃棄物処理計画に適合するものであることなどが認められた場合に限り、民間業者に一般廃棄物収集運搬業の許可が与えられます。不用品の収集・運搬は、民間サービスでありながら公的な役割を果たしているため、信頼できる事業者にしか許可が与えられないのです。
環境省は「無許可の業者が不用品の収集・運搬をすることは認められていない」としながらも、取り締まりきれていないのが現状です。そのため、利用者自身が許可の有無を確認し、無許可の業者に依頼しないようにしましょう。
契約書と見積もり書の内容をよく確認する
依頼後の料金追加や高額なキャンセル料の発生を避けるには、依頼前に契約書面や御見積書の内容をよく確認することが大切です。冒頭のとおり、遺品整理業には「業法」が存在しないため、指針となる契約書式や見積もり書式はありません。自分で、料金や解約規定、作業内容などを確認しなければなりません。
遺品整理業者への依頼前に確認すべきポイント
- 作業内容とそれに伴う見積もり額
- 料金追加になるケースの有無と規定
- 解約可能日
- 解約規定
- 解約料
- 作業実施日
- 作業完了予定日
- 破損・損壊などがあった場合の賠償
- 個人情報保護規定
- 免責事項
貴重品・不用品を明確に分けておく
遺品整理を依頼する前には、現金や通帳、実印や権利証などの貴重品は、別の場所に移動させておくと安心です。また、遺品整理の過程で思わぬ貴重品が出てくる可能性もあります。できれば片付け前に一度、荷物の状態を確認し、作業中も立ち会うのが理想ですが、それが難しい場合は残してほしいものを明確に伝えましょう。
万一トラブルに遭ってしまった場合は消費生活センターに相談
トラブルに遭わないように気をつけていても、理不尽な対応をされてしまうことが100%避けられるわけではありません。万一、トラブルに遭ってしまったら、消費生活センターに相談しましょう。消費生活センターでは、商品やサービスなど消費生活全般に関する苦情や問い合わせを受け付けており、相談内容を受けての助言や注意喚起とともに、ADR(裁判外紛争解決手続)や消費者団体訴訟制度などの紹介もしてくれます。
全国の消費生活センター等(2024年6月時点)
遺品整理は片付け堂いわき店にお任せください
いわき市で遺品整理をご検討でしたら、片付け堂いわき店にお任せください。片付け堂いわき店に依頼すると、以下のようなメリットがあります。
一般廃棄物収集運搬業の許可業者
片付け堂いわき店(株式会社アメニティいわき)は、いわき市から正式に許可を得た一般廃棄物収集運搬業者です。不用品回収が必要とあれば、法律に基づき、粗大ゴミや不用品の適正な回収・処分を行いますので安心してお任せいただけます。
見積もり・キャンセル料無料
片付け堂いわき店は、事前下見を含めたお見積りを無料とさせていただいております。キャンセル料も一切いただいておりません。また、事前下見で詳細なお見積りを決定いたしますので、作業当日にお見積りにない追加料金が発生することもないため、安心してご利用いただけます。
ハウスクリーニングも可能
片付け堂いわき店では、ハウスクリーニングも行っております。遺品整理後に気持ちよく住んでいただけるだけでなく、家の売却を検討している場合は売値UPにも期待できます。

片付け堂 いわき店は、いわき市から一般廃棄物収集運搬業の許可を受けた不用品回収業者です。
遺品整理の参考料金(税込)は、1K・1Rの整理で40,000円~。(2024年6月時点)遺品整理作業や積込作業、収集運搬、処分、養生作業など遺品整理に必要な作業料はすべて含まれています。その他の料金については、弊社Webページ「遺品整理の料金表」をご確認ください。
詳細なお見積りをご希望の場合は、電話、LINE、お問い合わせフォームからお問い合わせください。
片付け堂 いわき店では、遺品整理のほか、生前整理やハウスクリーニングなどのサービスを行っております。下見、お見積りのご相談は無料ですので、ご興味がおありの方は電話、LINE、お問い合わせフォームからお気軽にお問い合わせください。
まとめ
遺品整理業者が急増したことで「やばい」トラブルも多数報告されています。とはいえ、遺品整理のニーズが拡大しているからこそ事業者が増えているのであり、サービス自体はご家族や相続人の助けになるものです。不動産取引は宅建業者に、金融取引は金融庁や地方財務局の許可のある金融機関に依頼するのが一般的であるのと同様に、不用品の収集・運搬を伴う遺品整理は、自治体から一般廃棄物収集運搬業の許可を受けた事業者に依頼することが自衛につながります。
いわき市で遺品整理にお困りの方は、お気軽に片付け堂いわき店をご活用ください。