
遺品整理は、精神的にも体力的にも負担を強いられる作業です。しかし、生前から親子でしっかりコミュニケーションを取っておき、生前整理を進めておけば、遺品整理の負担は最小限に抑えられます。
この記事では、遺品整理をスムーズに進めるためのコツや注意点を解説します。
遺品整理とは?
遺品整理とは、亡くなった方の残された持ち物や家財道具等を整理・処分することを指します。単なる片付けではなく、故人の思い出が詰まった品々を丁寧に仕分けし、必要に応じて家族・友人への形見分けなどで分配したり、不用な物などを適切に処分したりする必要があります。
遺品整理の目的は、次の3つです。
1.相続手続き
相続は、故人が残した所有物や資産を把握することから始まります。現金や預金通帳、有価証券、不動産等を確認したうえで評価額を算出しなければ、遺産分割ができないためです。権利書や保険証書、年金手帳などは相続手続きにも必要となるため、慎重に保管する必要があります。
2.家屋の保存・活用・処分
基本的に、遺品がある状態では家屋の活用や処分はできません。家屋を処分せずに保存する場合も、遺品があることで清掃が行き届かなくなり、その結果、家屋の劣化等が起こり資産価値の低下につながってしまいます。
3.気持ちの整理
遺品整理は、遺族の気持ちを整理する役割も果たします。必要なものや大切なものは残し、不用なものを処分することで、気持ちにも区切りがつくものです。
遺品整理の4つのコツ

遺品整理には、一定の時間がかかります。着手するまでに時間を要することも少なくありません。故人の家が遠方にある場合や、忙しくてなかなか時間が取れない場合など、整理が終わるまでに数ヶ月、数年を要する場合もあります。
遺品整理をスムーズに進めるコツは、次の4つです。
コツ① 親子でコミュニケーションを取っておく
LIFULLの調査によれば、遺品整理を経験した方の6割以上が、親の生前に、片付けに関するコミュニケーションが上手く取れていなかったといいます。
「親の気持ちや意向がわからない」ということは、遺品整理が進まない理由の一つです。価値のあるものは相続によって分割しますが、家財やアルバムなどの思い出の品については、親が、どのような形で、誰に引き継いでもらいたい、と考えていたかわからないということも少なくありません。
遺品整理をスムーズに進めるには「いつか話し合おう」ではなく、親が元気なうちに、金銭的に価値のあるものだけでなく、思い出の品や家財の処分や承継について話し合っておくことが大切です。
コツ② できる限り「生前整理」を進めてもらう
遺品整理は親などが亡くなった後にするものですが、親がご健在のうちから身の回りのものを整理する「生前整理」について相談することも大切です。。
大切な書類をわかりやすい場所に置いておき、遺言書や財産目録を作ってもらうことも、生前整理の一つです。親になかなか言い出しにくいことではありますが、「大切なものや資産を把握しておきたい」「安全のためにも片付けたい」といった親に前向きな言葉をかけたり、実家に残った自身の荷物を片付けることから着手したりすることで、生前整理を進めてもらいやすい環境を作ってみましょう。
コツ③ 「処分するもの」「残すもの」だけでなく「保留のもの」の3つに分ける
「処分するもの」と「残すもの」に分けるとなると、判断に悩み、整理の手が進まない要因の一つとなります。「保留のもの」を加えた3つに分別することで、整理が進みやすくなります。
保留のものについては整理が落ち着いた後などに、再び処分するか残すかを検討しましょう。保留のものが多いと場所を取りますが、遺品整理に着手しない場合と比べれば格段にすっきりするはずです。
コツ④ 一人で進めようとしない
遺品整理は、精神的にも体力的にも大きな負担がかかる作業です。家族や親戚と協力して進めることで、作業の効率化だけでなく、互いの心理的なサポートにもなるでしょう。また、必要に応じて、不用品回収業者への依頼も検討しましょう。
不用品回収は民間のサービスのため、中には違法行為を行う業者も存在します。いわき市等の自治体から一般廃棄物収集運搬業の許可を受けた不用品回収業者であれば、正規で不用品回収を行う事業者ですので、安心して遺品の処分を任せられます。

片付け堂 いわき店は、いわき市から一般廃棄物収集運搬業の許可を受けた不用品回収業者です。遺品整理や生前整理にも対応しております。
遺品整理の参考料金(税込)は、1K・1Rの間取りで40,000円~(2025年2月時点)となっています。その他の料金については、弊社Webページ「遺品整理の料金表」をご確認ください。
詳細なお見積りをご希望の場合は、電話、LINE、お問い合わせフォームからお問い合わせください。下見、お見積りのご相談は無料ですので、ご興味がおありの方は電話、LINE、お問い合わせフォームからお気軽にお問い合わせください。
遺品整理はいつから始めるべき?
遺品整理は、四十九日法要後など、親族が集まる区切りのタイミングで着手するのが一般的です。ただし、賃貸物件の場合は、契約更新や解約のタイミングに合わせて進める必要があります。
また、遺言書や財産目録がなく、相続資産が把握できないのであれば、できる限り早く遺品整理を始めることをおすすめします。亡くなった方の所得税の準確定申告および納税は、亡くなったことを知った日から4ヶ月以内に行わなければなりません。相続税の申告・納税は10ヶ月以内です。事業収支の詳細や資産の所在、評価額などを把握するには、ある程度、整理を進める必要があるでしょう。
遺品整理を進めるうえでの注意点
遺品整理は、早く進めればいいというものではありません。進め方によっては、相続手続きや資産の処分に支障をきたしたり、親族間でもめたりする可能性もあるため、次の点に十分注意しましょう。
注意点① 相続人の了承を得る
遺品整理に着手する際は、必ずすべての相続人の了承を得るようにしましょう。
遺品の中には、価値のある骨董品や美術品、宝石などが含まれている場合があります。こうしたものを勝手に処分したり、持ち帰ったりすると、後々トラブルに発展するおそれがあります。価値のあるものは、分別して保管するなどの対応が大切です。
注意点② 遺言書・エンディングノートを確認する
故人が遺言書やエンディングノートを残している場合は、その内容に従って整理を進める必要があります。
遺言書の内容は、基本的に法定相続より優先されます。また、エンディングノートには、大切なものの所在や、何を誰に引き継ぎたいのかといった希望が記載されている可能性があります。
注意点③ 捨ててはいけないものを認識しておく
保管されているさまざまな書類の中には、相続手続きや資産の処分、税務申告などで必要な書類が含まれているかもしれません。一つひとつ確認していると整理が進まないため、書類関係はすべて捨てずに保管し、まとめて確認するようにしましょう。
とくに大切な書類は、以下のとおりです。
- 遺言書
- 権利書
- 有価証券
- 保険証券
- マイナンバーカード
- 身分証明書
- 年金手帳
- ローン明細書
- 請求書・支払通知書
また、書類以外の以下のものも捨てずに残しておきましょう。
- 不動産などの契約書類一式
- 預金通帳
- キャッシュカード
- レンタルしているもの(返却などの手続きが必要な物)
- 印鑑
- 鍵
- PC・スマホ(データを確認したうえで処分)
まとめ
遺品整理を円滑に進めるには、故人の意思を尊重しながら、計画的に進めることが重要です。生前から親子でコミュニケーションを取り、親子で生前整理を進めておくことで親の意向や思いを確認することができるため、遺品整理を行う際の負担を軽減できます。
いわき市での遺品整理・生前整理は片付け堂にお任せください。経験豊富なスタッフが、ご家族の心情に寄り添いながら整理をお手伝いいたします。