遺品整理とは、故人が生前に使用していたものを整理して片付けることを意味します。遺品整理をスムーズに進めるためには、あらかじめポイントを押さえておくと安心です。この記事では、遺品整理を行う時期の目安や基本的なやり方について解説します。遺品整理を行う際の参考として役立ててください。
そもそも遺品整理とは?
遺品整理は、親族や身内などが亡くなった場合に、その人が使っていた身の回りのものを整理して片付けることです。動産である物品全般が遺品に該当するため、特別価値のあるもの以外にもさまざまなものが含まれます。たとえば、印鑑や預金通帳はもちろん、エンディングノートや手帳なども遺品です。
本人が使用していたものなら基本的にすべて対象となるため、遺品整理を完了させるためには時間と手間がかかります。遺品には故人の思い出が詰まっており、遺品整理のなかで寂しさを感じる人も少なくありません。とはいえ、丁寧に整理していけば、残された人の気持ちも整理しやすくなります。
遺品整理を実施する時期
ここでは、遺品整理を実施する時期の目安について解説します。
期限があるケース
賃貸住宅で1人暮らしをしていた人が亡くなった場合、契約期間にあわせて物件を明け渡さなければなりません。具体的には、亡くなった月の末日や翌月末までを契約期間とし、それまでに遺品整理を完了させるケースがよくみられます。
気持ちの整理がつかない場合は、契約期間を少し長めにすることも可能です。なかには、四十九日が終わるまで契約を継続し、そのうえで遺品整理をして物件を明け渡すケースもあります。
期限がないケース
故人が持ち家に住んでいた場合、遺品整理について期限は特にありません。そのため、急がずゆっくり片付け始めることも可能です。まずは遺族の気持ちの整理を優先し、故人の思い出の品と向き合う心の準備ができてから遺品整理を始めましょう。
例えば、死亡後の各種手続きを完了させ、法要の時期などにあわせて遺品整理を行っても構いません。状況に応じて少しずつ片付けを進めてください。
遺品整理の前に必要なこと
遺品整理を始めるときは、必ず故人の相続財産の有無と相続人を把握しておきましょう。遺品は個人の財産であるため、相続の対象となります。相続人がわからないまま勝手に遺品整理を行った場合、後からもめる原因になります。
それほど価値のある遺品はないと思っていても、片付けているうちに見つかる可能性もあるため注意が必要です。相続人を把握し、許可を得たうえで遺品整理を開始しましょう。
遺品整理のやり方
ここでは、遺品整理はどのように行えばいいのか解説します。
遺品整理では具体的に何をやるのか
遺品整理では、まず遺品の種類を仕分けするところから始めましょう。形見としてとっておくものや再利用できるものはとっておき、それ以外は廃棄します。車や不動産などがある場合、売買や処分といった手続きも必要になる可能性があります。すべての片付けが済んだら、掃除をして遺品整理は完了です。
また、なかには相続税が発生するものもあります。その場合、忘れずに申告まで済ませる必要があります。
遺品整理のために準備するもの
遺品整理では部屋や家全体の品物をチェックするため、大掛かりな作業となります。そのため、なるべく作業しやすい服装をしておくことをおすすめします。また、遺品を仕分けして整理するためのダンボールや、荷持を運ぶための台車もあると便利です。さらに、カッターやゴミ袋などの小物も用意しておきましょう。
遺品整理の流れ
最初に遺品を仕分けます。具体的には、形見として残しておきたいもの、リサイクルできるもの、廃棄するものなどに分類しましょう。廃棄するものについては、それぞれに応じて適切に処分する必要があります。
一般的なゴミであれば家庭ゴミの収集に出して処分できますが、素材や大きさによっては別途手続きが必要になるケースもあります。その場合は、業者に引き取ってもらうとスムーズです。
遺品整理で注意したいこと
相続人が複数いるなら必ず全員で集まって話し合い、どのように遺品整理を進めるか決めましょう。勝手に遺品整理を行った場合、思いがけないトラブルに発展する恐れもあるため注意が必要です。なお、遺品整理に伴って必要となる手続きのなかには、期限が定められているものもあります。どのような手続きが必要か確認したうえで、早めに対応することが大切です。
遺品整理は業者に依頼するのもおすすめ!
遺品整理にはたくさんの手間と時間がかかります。そのため、なるべくスムーズに進めるためには、業者に依頼するのもおすすめです。くわしくは以下の記事でも解説しているので、参考にしてください。
業者に依頼するメリット
遺品整理を業者に依頼した場合、手間や時間をかけずに作業を完了させられます。大量の遺品を片付けて運び出す作業は意外と重労働です。また、遺品整理は故人の思い出と向き合うことでもあるので、遺族にとって辛く感じる部分もあります。
業者に遺品整理を依頼すれば、たとえ期限がある場合でも少ないストレスで片付けられます。仕分けや処分だけでなく、買い取りに対応している業者を選ぶとよりスムーズに遺品整理を進めることが可能です。業者によって対応している作業内容は異なるため、比較して最適なところを選びましょう。
業者に依頼した場合の流れ
まずはヒアリングが行われ、遺品整理に関する状況を確認します。具体的には、部屋の広さや間取りをみて、作業できる時間や捜索品があるかどうかをチェックします。そのうえで、現地の下見により、料金について見積もりを出してもらいましょう。見積もりの内容に納得した場合、日程調整をして実際に遺品整理の作業が行われます。
遺品整理を業者に依頼した場合の相場
遺品整理の料金相場は、部屋の広さや作業時間に加え、作業人員に応じて変化します。たとえば、1~2時間かけて1Kや1Rの部屋を2名で片付けた場合、料金は35,000円(税別)からです。ただし、部屋が狭くても荷物が多ければ料金が高くなるため、実際の料金については必ず見積もりを出して確認しましょう。
遺品整理を業者に任せるときのポイント
遺品整理を業者に任せる場合、さまざまなポイントがあります。ここでは、具体的なポイントを解説します。
料金体系が明確かチェックする
業者によっては、最低料金のみを表示しているところもあります。その場合、想定していた以上の高額が請求される恐れもあるため注意が必要です。Webサイトをチェックし、部屋の広さや作業時間などに応じた料金の目安がくわしく記載されている業者を選ぶことをおすすめします。
複数の会社から見積もりをとる
見積もりを1社だけに依頼しても、そこで示された価格が適正かどうか判断するのは難しいです。一方、複数社に見積もりを依頼すれば、適正価格を判断しやすくなります。極端に高額の見積もりを出している業者には注意しましょう。
また、見積もりをとる際のやり取りにおいては業者の対応が丁寧かどうかもチェックすることが大切です。料金相場や見積もりについては以下の記事でくわしく解説しているので、ぜひ参考にしてください。
遺品を丁寧に扱ってくれるか確認する
遺品整理を専門に扱っている業者は、故人や遺族に配慮した丁寧なサービスを行っています。単に遺品を整理したり引き取ったりするだけでなく、遺品供養やお焚き上げなどに対応しているところもあります。大切な遺品を整理するため、なるべく安心して任せられる業者を選びましょう。
まとめ
遺品整理は故人の思い出の品を整理する大切な作業です。とっておくものと処分するものを適切に仕分けし、状況にあわせて片付けを進める必要があります。故人が暮らしていた住居によっては遺品整理に期限がある場合もあるので、早めに対応することが大切です。
遺品整理業者の片付け堂は、市区町村による一般廃棄物収集運搬業の許可を取得しています。一般的な不用品回収だけでなく遺品整理に特化したサービスも展開しており、丁寧な対応に定評がある業者です。遺品整理をスムーズに進めるために、ぜひ相談してください。