不用品の処分を不用品回収業者に依頼しようと考えた際、業者のWebサイトを見てみると「トラック積み放題◯万円」などという定額プランが紹介されていることがあります。
そこで気になるのが「お得なパック料金と単品回収はどっちがお得なのか」という点です。
そもそもそれぞれのプランにはどのような特徴があるのかといったことも踏まえ、今回は不用品回収のパック料金と単品回収料金を比較していきます。
不用品回収のプランは大きくパック料金と単品回収の2種類がある
不用品回収業者では、従来の単品での不用品回収に加え「トラック1台◯◯円」といった定額プランを展開する会社が増えています。
単品回収はその名のとおり単品で不用品を回収するスタイルで、一般的には基本料金と不用品の品目ごとに決められた回収料金を合算したものが回収料金の総額となります。
各自治体に粗大ごみの回収を依頼する場合、割安ではあるものの自分で集積所まで不用品を運んだり、日付が指定されることが少なくありません。
一方、不用品回収業者に依頼をする場合は基本的に搬出は業者のスタッフが行い、回収日時の選択肢にも幅があることが多いです。
パック料金はいわゆる「トラックの規定量まで積み放題」というプランで、トラックの容量に応じて料金が決められていることがほとんどです。基本的には専門のスタッフが不用品の搬出をし、整理をしながらトラックに不用品を載せていくという流れです。
しかし、中には「積みきれなかった」などという理由をつけて追加料金を請求する悪徳業者も存在するため、業者の選定には注意が必要です。
パック料金のメリット
引越しや大掃除などの時期的な需要はもちろん、最近は「断捨離」や「ミニマリスト」「終活」などに注目が集まっており、不用品をまとめて処分したいという人は少なくありません。
そんな需要にもマッチするお得なパック料金は、最近では多くの不用品回収業者が展開しています。
では、不用品回収のパック料金にはどのようなメリットがあるのでしょうか。
代表的なメリットを紹介します。
不用品を分別する手間が省ける
例えば自治体の粗大ごみ回収に複数の不用品を出そうとする場合、品目ごとに回収料金が違うため、登録やチケットの手配に手間がかかります。
また、テレビ、冷蔵庫、洗濯機、エアコンといったリサイクル家電法の指定家電については家電量販店に回収を依頼することが一般的です。
しかし、パック料金であれば処理困難物以外は基本的に依頼したものは全て回収されるため「これはどう処分すれば良いのだろう」などと悩む必要がありません。不用品の種類が多岐にわたる場合や、数が多い場合にはおすすめの方法といえます。
短時間で不用品を処分できる
通常、自治体の粗大ごみ回収は1カ月のうちの数日、決められた日にのみ、それぞれの集積所で回収があります。そのため、例えば引越しの日などが迫っている場合には希望する日時では回収してもらうことができない可能性もあります。
さらに、粗大ごみ回収ではトラックに積み込める容量が決まっていますので、不用品のサイズや量によっては一度で回収してもらうことができないケースも少なくなく、特に年末や引越しシーズンなどは予約が込み合いがちです。
その点、不用品回収業者であれば比較的短期間で不用品処分することが可能です。
サイズの大きな不用品が複数あったり、細々とした不用品が大量にあったとしても、パック料金であれば不用品に合わせてトラックのサイズを選べば良いため「一度で処分しきれなかった」といった事態に陥ることも少ないといえます。
作業当日までに不用品が増えても安心
例えば引越しの予定がある場合、荷造りを進めるうちに不要なものが出てきたり、引越し前に新居の下見に行ったところ今持っている家具や家電が新居に合わない等の問題も起こりがちです。
その際、事前に不用品回収の見積もりをとっていたり、自治体の粗大ごみ回収の申し込みを済ませてしまっていると、再度見積もりを取り直したり、最悪の場合は不用品を一旦他の荷物と一緒に新居まで運ぶ必要が出てきます。
しかし、パック料金であれば、多少当初の予定より不用品が増えたとしても追加料金なしで処分ができます。「どうやって処分するか」ということを考える必要がなくなるため、余計な手間やストレスを感じることなく荷造りや片付けができるでしょう。
パック料金のデメリット
現在、多くの不用品回収業者で展開されている不用品回収のパック料金ですが、利用する際にはいくつかの注意点があります。
ここからは、パック料金のデメリットについて紹介していきます。
不用品の内容によっては割高になる
不用品回収のパック料金は低価格なプランであれば15,000円程度で依頼できる業者もあります。
しかし、不用品の量が少なかったり小さかったりする場合には、低価格なプランであっても割高になる可能性があります。
処分したい不用品が自身で集積所まで運べる程度の大きさであったり量が少ない場合には、自治体の不用品回収を利用したり、不用品回収業者の単品回収を利用した方がコストを抑えられる可能性があります。
業者によってプラン内容が異なる
パック料金は全ての業者に一律の決まりがあるわけではなく、例えば同じ「軽トラック積み放題」というプランでも、A社では全ての料金が含まれているのに、B社では出張費や階段料金などの諸費用が含まれていない、といったこともあり得ます。
そのため、パック料金を選ぶ際にトラックのサイズと料金だけで判断する事は避けた方が良いでしょう。
回収できない不用品もある
自治体から「一般廃棄物収集運搬業許可」を取得している業者であれば、一般家庭から出る不用品の多くは処分が可能です。
しかし、生木や液体状のもの、ピアノや金庫などの特殊重量物、医療系廃棄物やライターなどの可燃物などは「積み放題」とうたっていても回収ができません。
「なんでも回収してくれる」と考えて依頼をしても、回収できないものについては自身で別途然るべき方法で処分する必要があるため注意が必要です。
単品回収のメリット
不用品の単品回収は、不用品回収業者に依頼する方法と、自治体の粗大ごみ回収を利用する方法、さらに最近ではフリマアプリを利用する方法などがあります。まずは単品回収のメリットについてみてみましょう。
不用品の内容次第では費用が抑えられる
単品回収は、不用品の量や大きさ次第ではパック料金よりも大幅に費用が抑えられる可能性があります。
軽トラックのパック料金の場合は、低価格なプランでも最低10,000円程度の費用がかかりますので、単品回収を利用することで数千円単位でのコスト削減になる可能性があります。
買い取りが可能であれば利益が生まれる可能性がある
単品回収の場合、不用品回収業者が買取りに対応しており、さらに不用品が買い取り対象だった場合には費用を相殺することも可能です。
また、フリマアプリなどを利用して処分を行う場合には、費用を払うことなく、むしろ利益を得ながら不用品を処分することも可能です。
多少時間がかかってもコストをかけずに処分をしたいという場合には、買い取りを行っている不用品回収業者に依頼をしたり、フリマアプリを利用する方法がおすすめです。
短期間で処分しやすい
パック料金の場合はトラックを1台丸ごと指定の日時に確保しておかなければなりません。
しかし、単品回収の場合は不用品の品目や量によっては他の不用品が既に載っているトラックに一緒に載せることが可能です。そのため、依頼をすればすぐに引き取りに来てもらえることも少なくないのです。
単品回収のデメリット
単品回収は昔からある不用品回収の方法ではあるものの、デメリットもあります。
ここからは単品回収のデメリットについて紹介します。
不用品が1つでも基本料金が発生する
繰り返しになりますが、一般的に不用品回収業者に単品回収を依頼した場合は、不用品の品目に応じた回収料金とは別に3,000円~程度の基本料金が発生します。
この料金はたとえ回収を依頼する不用品の数が1点だけであっても発生するものです。
なお、自治体の粗大ごみ回収では希望の日時に回収を依頼しにくいなどのデメリットはあるものの、
1品目ごとに回収料金が決められています。そのため、別途料金は発生しません。時間がかかってでもコストを抑えたいのであれば自治体の粗大ごみ回収の利用も検討してみましょう。
結果的に割高になる可能性がある
単品回収のデメリットは結果的に割高になってしまう可能性があるという点です。
引越しに伴う荷造りなどで早めに見積もりをとっていた場合、当初の不用品は数点であったとしても、荷造りや片付けをすすめているうちに不用品が出てくることがあります。
そのような場合、処分を依頼しようとすると一点ずつ料金が加算されていきますので、「これも」「やっぱりこれも」という風に追加をしていくうちに、結果としてパック料金を依頼しておいた方が安く済んだ、ということにもなりかねません。
パック料金の相場
不用品回収のパック料金と単品回収の特徴がわかったところで、ここからはそれぞれのサービスの料金相場についてみていきましょう。
まず、パック料金については、不用品を回収するトラックの大きさ(積載量)に応じて料金が決められていることがほとんどです。費用の相場は次のようにトラックの大きさに比例して高くなる傾向があります。
- 車両の大きさ
- 費用の相場
- 軽トラック(作業員1名)
- 15,000円程度~
- 1.5トントラック(作業員1名~2名)
- 35,000円程度~
- 2トントラック(作業員2名)
- 50,000円程度~
- 4トントラック(作業員2名以上)
- 80,000円程度~
パック料金のプランで最も安いプランは軽トラックに積み放題のプランです。
1K~1DK程度の部屋から出る不用品であれば十分に積み込めるサイズです。
- 1.5トントラック
軽トラックよりもぐっと大きくなり、一人暮らしで使用していた荷物が一式処分出来る程度の容量があります。倉庫から出た不用品や大型家具にも適しています。 - 2トントラック
1DK~2LDK程度、大人2人分、あるいは大人2人と小さな子供1人分程度が住む部屋や、小さめのオフィスから出る不用品に適しています。
粗大ごみが大量にある場合でも十分対応できるサイズです。
なお、2トントラックは種類が豊富で、ロングタイプやショートタイプの車両もあります。
業者に依頼をする際にはどのようなタイプがあるのかも確認しておくと良いでしょう。 - 4トントラック
不用品回収業者が展開するパック料金の中でも最大のサイズです。
3DK~4DK程度の部屋やオフィス、倉庫などから出る大量の不用品にも対応できるサイズです。一般的な引越しでも使用することは少ないサイズです。
パック料金の注意点
不用品の量に応じてプランが選べるパック料金ですが、一点注意しなければならないことがあります。それは、チラシやWebサイトなどに目立つように料金が書かれていても、その料金は全ての料金を含んだものではない可能性があるということです。
通常、全ての料金を含む場合には、基本料金や作業料金、不用品の処分料金、車両にかかる料金、運搬料などが含まれていることが一般的ですが、何をもって「定額」とするかの基準は業者によってさまざまです。
業者によっては、対象となる部屋が1階にある場合は通常料金であるものの、2階以降になると1階ごとにオプション料金が発生する場合もあります。
そのほか、作業を行う時間帯によって割増料金がかかったり、吊り下ろしを行う場合に別途料金が発生するようなケースもあります。
不用品回収のパック料金を利用する場合は、明示されている金額だけで「全て込み」と思いこまず、何が含まれるのか、どういう場合には別途料金が発生するのかといったことを必ず確認した上で比較・検討しましょう。
単品回収料金の相場
続いては単品回収料金の相場についてです。
単品回収の場合は品目ごとに料金が設定されており、3,000円~程度の基本料金に品目ごとの料金を加えた金額が単品回収の料金となることが一般的です。
業者によって設定料金は異なりますが、以下の相場を参考にすることで不当に高い料金設定をしている業者を避けることができるでしょう。
-
品目
- 費用相場
- 冷蔵庫
- 10,000円~
- 電子レンジ
- 3,000円~
- 洗濯機
- 10,000円~
- エアコン(取り外し工事費は除く)
- 4,000円~
- テレビ
- 5,000円~
- ソファ(2人掛)
- 5,000円~
- パソコン
- 3,000円~
- ベッド
- 5,000円~(サイズにより変動)
- マットレス
- 8,000円~(サイズにより変動)
- テーブル
- 3,000円~
- タンス
- 5,000円~
- カーペット
- 3,000円~
- 自転車
- 1,000円~
- 車のタイヤ(1本)
- 2,000円~
不用品回収業者による単品回収料金は、小さなものを除いては品目ごとに千円単位で設定されていることがほとんどです。ここに基本料金も加算されるため、「基本料金+品目ごとの費用」が実際に支払う料金となります。
単品回収料金の注意点
繰り返しになりますが不用品回収業者に単品回収を依頼する場合、たとえ1点からでも基本料金が発生します。そのため、依頼をする際には品目ごとの料金だけで判断せず、基本料金も含めた金額で判断しましょう。
また、不用品回収業者に依頼をする場合は自治体の粗大ごみ回収を利用する時のように指定の日時に自分で搬出するような手間はかかりません。
しかし、一人で搬出できるサイズや重さの不用品が1、2点だけしかない場合は、百円単位で設定されていることが多い自治体の粗大ごみ回収の方が料金はかなり安く抑えられるはずです。
引越しなどで期限までに処分する必要がある場合はあらかじめわかっているものについては自治体の粗大ごみ回収を利用して早めに処分をし、期限が迫ってきてから出てきた不用品については単品回収で処分するという方法も一つの手です。
パック料金と単品回収料金の比較
ここまでパック料金と単品回収料金の相場を紹介してきましたが、やはり気になるのは「どちらがお得なのか」という点でしょう。
そこで、2トントラックのパック料金を利用する場合を想定して料金を比較してみましょう。
2トントラック積み放題の場合、容量は約4㎡となります。ここに、積み込めるものの一例と、パック料金と単品回収料金それぞれの費用を比較してみます。
- 品目
-
パック料金
- 単品回収料金
- シングルマットレス
- 50,000円
- 8,000円
- シングルベット
-
- 5,000円
- 食器棚
-
- 5,000円
- タンス
-
- 5,000円
- マッサージチェア
-
- 5,000円
- ソファ(2人掛)
-
- 5,000円
- 電子レンジ
-
- 3,000円
- テレビ台
-
- 3,000円
- ドレッサー(化粧台)
-
- 3,000円
- カーペット
-
- 3,000円
- テーブル
-
- 3,000円
- 学習机
-
- 3,000円
- 基本料金
- 0円
- 2,000円
- 合計金額
- 50,000円
- 53,000円
それぞれ先に紹介した相場の最安値の料金で計算をしましたが、2トントラックが埋まるほどの不用品がある場合はパック料金の方がお得になる可能性は高いといえます。反対に、3点程度までであれば単品回収の方が良いともいえます。
ただし、これらはパック料金の料金がいくらなのか、全て込みの料金なのかによっても大きく違ってきます。そのため、不用品の数が確定しているのであれば、業者に見積もりをとって比較した方が安心です。事前に点数が多くなることがわかっているのであれば、パック料金を選択した上で、適当なトラックのサイズについて業者に相談をしてみましょう。
不用品の量や状況に合わせて無駄のないプランを選ぼう
不用品回収では、不用品のサイズが大きかったり多くなる場合にはパック料金の利用が安心です。一方、あらかじめ不用品が決まっており、なおかつ1、2点程度であれば単品回収の方がお得になる可能性が高いといえます。
ただし、不用品回収のプランは業者によって仕組みや料金も異なるため、Webサイトなどを参考に複数社に絞り込んだのち、実際に見積もりをとってから比較してみることをおすすめします。
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