「不用品を処分したいんだけど業者に頼むと高額請求が心配だ」
「優良な不用品回収業者を見分けるにはどうしたらいいんだろう」
不用品回収業者にはトラブルを起こす違法な業者も多く、安心して回収を依頼できる優良な不用品回収業者を見つけ出すのはなかなか大変です。
しかし依頼する前に下記の5つのポイントをチェックすれば適切に優良な不用品回収業者を見分けることができます。
また以下の選んではいけない不用品回収会社の4つの特徴を避けて業者を選べば、さらに安心です。
これらのポイントを確認しないままに不用品回収を依頼してしまうと、ぼったくりなどのトラブルに遭遇する危険性がたいへん高まります。
そこで今回は上に掲げた
優良な不用品回収業者の選ぶための5つのポイント
選んではいけない不用品回収業者の4つの特徴
合わせて9つになるこれらのポイントについて、それぞれ詳しく解説してきます。
さらに後半では、
不用品の種類・量に合わせて適切な業者を選択する方法
見積もりを依頼する上で注意する3つのポイント
など実際に不用品業者へ依頼する際に注意すべきポイントについても解説していきます。
この記事を読めば、あなたも迷うことなく適切に優良な不用品回収業者を見つけ出すことができます。
1.優良な不用品回収業者の選ぶための5つのポイント
冒頭で述べたように、不用品回収業者が優良な業者であるかどうかを判断するためには、以下の5つの点をまずチェックしましょう。
一つずつ詳しく解説していきます。
1-1. 一般廃棄物収集運搬業許可をもつ業者であることを確認する
優良不用品業者かどうかを確認する上で自治体からの許可を取得している業者であるかという点が、たいへん重要なポイントです。許可を取得せず営業している業者は全て違法業者です。
自治体が発行する資格にはいくつかの種類がありますが、家庭から排出される不用品を回収する上で必ず持っていなくてはいけないのは一般廃棄物収集運搬業許可です。
不用品回収の免許には、この一般廃棄物収集運搬業許可のほかに古物商許可、産業廃棄物収集運搬許可の2種類がありますが、これらの許可だけでは家庭から出る不用品の回収を行うことはできません。
- 免許の種類 特徴
- 特徴
- 一般廃棄物収集運搬業許可
-
家庭から出る不用品を回収する上で不可欠な許可
この許可を持たない業者に家庭の不用品回収を依頼してはいけない
- 古物商許可
-
リサイクルショップなど販売目的で不用品を購入することができる許可販売目的で不用品を購入することができる許可。
不用品の買取は依頼できるが、不用品の廃棄を依頼することはできない。
- 産業廃棄物収集運搬許可
-
工場や事業所などから出る廃棄物を処理する際に必要な許可
この許可だけで、家庭から出る不用品の回収を行うことはできない。
この許可を取得している業者のホームページには、必ず取得済みの表示があります。
回収を依頼する前に一般廃棄物収集運搬業許可の表示があるかどうかを必ずホームページで確認しましょう。
許可番号が記載されているかどうかも忘れずに確認しよう
一般的な不用品回収業者のホームページでは以下のように認可番号の記載があるのが一般的です。
「東京都23区一般廃棄物収集運搬業許可 第0000号」
この番号は自治体から業者に割り振られている番号で、この番号は自治体のホームページなどでも掲載されています。許可の確認と合わせてこの許可番号が記載されているかどうかも確認しましょう。
1-2.料金がわかりやすく明示されていることを確認する
優良な業者はわかりやすい価格設定が示されているケースがほとんどです。反対に悪質な業者では、料金体系が明示されていなかったり、わかりにくい表示となっているケースが多くあります。
ホームページを見て料金体系が明示されていない場合や、一見して料金がわかりにくいと感じた場合、そのような業者は依頼を避けることをお勧めします。
1-3.相場より著しく高い料金が設定されていないことを確認する
業者の中には不当に相場より高い料金を設定している業者もいます。必ず複数の業者の料金を確認し相場に対して料金が高くないかどうかを確認しましょう。
一般的に不用品回収業者の料金設定は、以下の2種類のどちらかであるケースがほとんどです。
不用品回収業者の料金設定 2つのパターン
- 基本料金+品目ごとの料金制
- トラックに摘み放題の定額パック制
それぞれの料金体系と料金目安を紹介しましょう。
1-3-1.基本料金+品目ごとの料金制
基本料金に加え、不用品の種類や数に応じて料金が決まるプランです。この料金プランは特に不用品の数が少ない場合にお得です。
基本料金の目安は2,000円〜3,000円です。この金額に不用品毎の個別の料金が加算されます。
個別の料金の目安は以下の表を参考にしてください。もちろん業者によってバラツキはありますが、これをおよその目安とすることで不当に高い業者は避けることができます。
- 品目
- 一般的な価格設定
- 冷蔵庫
- 6,000円〜
- テレビ
- 2,000円〜
- パソコン
- 1,000円〜
- 電子レンジ
- 500円〜
- 洗濯機
- 3,000円〜
- アイロン
- 500円
- ベッド
- 5,000円~(大きさにより変動)
- マットレス
- 3,000円~ (大きさにより変動)
- タンス
- 5,000円~
- テーブル
- 2,000~3,000円
- ファンヒーター
- 1,000円~
例えば、この価格設定に従って、冷蔵庫と洗濯機の回収を依頼した場合の料金は
基本料金3000円+冷蔵庫10,000円+洗濯機+6,000円=19,000円
これに消費税が加算された金額が回収料金の総額ということになります。
1-3-2.トラックに摘み放題の定額パック制
回収業者のトラックに積み放題で定額の金額が設定されています。細かい不用品がたくさんある場合などはこちらのプランが用意されている不用品回収業者を利用する方がお得です。
トラックの大きさによって料金が定められているケースが多く、料金目安は以下の通りです。
- トラックの大きさ
- 相場料金
- 軽トラック
- 20,000円~
- 2トントラック
- 34,000円~
積み放題プランの場合は特に追加料金を請求する悪徳業者も多く報告されていますので注意が必要です。
回収を正式に依頼する前に引き取ってもらいたい不用品を全て伝え、必ず見積もりを書面でもらっておくことも大切です。見積もり依頼の注意点については5章でも詳しく解説していますので参考にしてください。
また、不用品回収の相場についてさらに詳しく知りたい方は、以下のページを合わせてご覧いただくことをおすすめします。
不用品回収の費用相場と安く抑えるコツ7つ【業者別の費用一覧付き】
1-4.ホームページで業務の事例を確認する
不用品回収業者のホームページでは、多くの場合、実際に作業を行なった実例を紹介しています。
例えば作業前と作業後の部屋の画像や、作業の所要時間、具体的に回収した不用品の種類と料金など優良な業者では作業事例を詳しく紹介しているケースが多くあります。
まずホームページに作業事例が明示されているか。されている場合、作業内容や料金はわかりやすく紹介されているかなどを見れば、優良業者であるかどうかの判断材料になるだけでなく、実際に依頼する際の安心材料にもなります。
1-5.よくない口コミが多い業者は避ける
優良業者のホームページには作業事例と合わせて口コミ情報が掲載されているケースが多くあります。依頼者の口コミに業者が回答しているケースなどもあり、業者の顧客に対する姿勢をチェックする上でも役に立ちます。
また地域情報が掲載されている口コミサイトなども合わせてチェックすることをお勧めします。地域の口コミサイトでよくない情報が多く掲載されている業者は依頼を避けるのが無難です。
2.選んではいけない不用品回収業者の4つの特徴
ここからは選んではいけない不用品回収業者の特徴をわかりやすく解説します。次の4つの特徴を踏まえて業者を選ぶだけで、トラブルに巻き込まれる確率はぐっと低くなります。
では一つずつ解説していきます。
2-1.地域をトラックで巡回している
「ご家庭に不用品はありませんか」とアナウスしながらゆっくりとトラックが街を巡回する様子を見かけることがあります。
見慣れた光景に感じるかもしれませんが、街を巡回している業者は正式な営業許可を持っていない悪徳業者が多いため、安易に回収を依頼すべきではありません。
トラックに積み込んだ後に高額な価格を請求されたり、回収した不用品を不法投棄するというトラブルなども数多く報告されています。
2-2.会社の住所が確認できない
- 会社の住所が開示されていない
- 連絡先が固定電話ではなく携帯電話になっている
このような特徴の業者には回収を依頼するべきではありません。もちろん優良業者であれば連絡先が曖昧であることは決してありません。
悪質な業者は連絡先を明示しないことによってクレームを避け、さまざまな街を転々としながら営業を続けています。そのような業者への依頼はトラブルの元です。
2-3.チラシで「無料」サービスを宣伝する
ポスティングサービスによって配布される不用品回収業者のチラシには「無料で回収します」というフレーズが使われていることがよくありますが、チラシで「無料」を宣伝する業者は悪質な業者が多いため回収を依頼するべきではありません。
基本的に不用品回収が無用となるケースはありません。このような業者では回収料金については無料としておいて、回収後に「交通費」や不用品の「運搬料」の名目で高額な支払いを要求されるケースが多くあります。
「無料」を強調して見積もりを提示せずトラックに積み込んでしまった後で高額請求を行うのはこういった悪質な業者の典型的な手口です。
2-4.突然訪問してくる
アポなしで突然自宅を訪問する不用品回収業者も悪質な業者によくある特徴です。
理由なく突然自宅にやってくる業者は一旦家に入れてしまうと、押しが強くたいへん厄介です
- 指示していないものまで回収して高額な運搬料や処分費用を請求
- 家の中で換金できそうなものを勝手に持ち出してしまう
などの被害も多発しています。このような業者は日中の家に人が少ない時間帯や、高齢者世帯を狙うことも多いため、特に注意が必要です。
危険な不用品回収業者について、さらに詳しい情報を知りたい方は以下のページもぜひご確認ください。
危険な不用品回収業者が増加中!トラブル実例と悪質業者の特徴を解説
3.不用品の種類・量に合わせて適切な業者を選択する
一般家庭から出る不用品を処分する場合、利用する業者やサービスは大別して不用品回収業者、リサイクルショップ(不用品買取業者)、引越し業者、自治体による粗大ごみ回収の4つの選択肢があります。
- 業者やサービスの種類
- 特徴
- 不用品回収業者
- 不用品回収に関わる、あらゆるケースに対応する。
-
リサイクルショップ
(不用品買取業者) -
販売目的で不用品の買取を行う。
不用品が引き取ってもらえれば利益を上げることもできる。
廃棄を目的とした不用品回収には対応できない
- 引越し業者
- 引っ越し業者の中には、不用品回収を合わせて行なっている業者もある。引っ越しで出る不用品の回収を処分したい場合は、不用品回収業者に依頼する前に引っ越し業者に確認するのがおすすめ。
- 自治体による粗大ごみ回収
- 最も安全なサービスであるが、数が多い場合に対応できない、指定の場所まで不用品を持っていかなければいけないなどのデメリットも多い。
不用品を処分する場合、不用品回収業者に依頼するのが一般的ですが、廃棄したい不用品の種類や量によってはリサイクルショップや自治体の粗大ゴミ回収サービスなどをうまく使い分けることによって、お得に不用品を処分できるケースもあります。
これらのサービスの特徴、メリット・デメリットについてひとつずつ解説します。
3-1.不用品回収業者
廃棄したい不用品がある場合、まず依頼を考えるのが不用品回収業者です。
不用品回収業者は冷蔵庫や洗濯機など、単品の不用品回収から、実家の遺品整理、ゴミ屋敷の片付けなど大規模な回収作業まで、あらゆる不用品回収に対応します。
不用品回収業者のメリット・デメリット
- メリット
- デメリット
-
・あらゆる不用品回収に対応
・簡単で手間がかからない -
・自治体サービスなどに比べて料金が高い
・悪徳業者が多い
不用品回収サービスの最も大きな特徴はとにかく簡単で手間がかからないことです。依頼をすれば片付けから運び出し、処分まで、不用品の廃棄に関する全て対応してくれます。
デメリットとしては、自治体の回収などに比べて料金が高くつくことがあります。自治体の回収に比べて3倍程度のコストが必要になります。
また悪徳業者が多いこともデメリットです。業者選びでは細心の注意を払う必要があります。
3-2.リサイクルショップ(不用品買取業者)
まだ利用できそうな不用品、衣類、書籍などが大量にある場合は、不用品回収業者に依頼する前にリサイクルショップなどの不用品回収業者に買取を依頼することもできます。不用品が減り、さらにお金も入ってくれば一石二鳥です。
査定無料であったり、自宅まで取りに来てくれる業者もあるため、買い取ってもらえそうなものがある場合は一度相談してみることもおすすめです。特に絵画や彫刻のような価値がわからないものがある場合は、念の為、問い合わせてみるべきでしょう。
リサイクルショップ(不用品買取業者)のメリットデメリット
- メリット
- デメリット
- ・不用品が減り収入になる
- ・全ての不用品を買い取ってくれるわけではない
不用品買取業者は、買い取ってもらえればお金になりますが、買取を断られるケースも多くあります。多くの不用品がある場合、全てを買い取ってくれるケースはほとんどないと考えるべきでしょう。
不用品回収業者の中には古物商の免許を持ち買取サービスを行なっている業者もよくいます。そのような業者に見積もりを依頼すれば、買い取ることができるものの金額を差し引いて、回収料金を金額を見積もってくれるため大変便利です。
3-3.引越し業者
引越し業者が不用品回収を合わせて行なっているケースも多くあります。
引越しの際に不用品を処分したいと考えている方は、不用品回収業者を探す前に依頼する引っ越し業者に不用品の処分を依頼できるかどうか確認するのも一つの方法です。
引っ越し業者のメリット・デメリット
- メリット
- デメリット
-
・引越しと一緒に対応してもらえるため手間がかからない
・引越しと合わせて対応してもらえるので割安に処分できる
・悪徳業者が少ない -
・引越しの場合以外は依頼することができない
・大量の不用品がある場合は対応してくれない
引越しと同時に不用品の廃棄を依頼できれば、手間を大きく省くこともできますし、出張費用などの料金がかからない分、割安に処分することができます。不用品回収業者に比べて悪徳業者も少なくより安全に回収できる点も魅力です。
ただし、引越しをする際にしか依頼できませんし、大量の不用品は引き取ってもらえないケースもあります。
たくさんの不用品がある場合や、確実に不用品を処分したい場合は、あらかじめ不用品回収業者を手配しておくことをお勧めします。
3-4.自治体による粗大ごみ回収サービス
不用品が少量の場合は自治体の粗大ゴミ回収サービスを利用するのもお勧めです。悪徳な業者を心配することもなく、安く確実に不用品を回収してもらうことができます。
自治体による粗大ごみ回収サービスのメリット・デメリット
- メリット
- デメリット
-
・安価に処分できる
・安全に処分できる -
・事前にチケットを購入する必要がある
・指定された場所へ運搬しなくてはいけない
・家電リサイクル法の対象となる4品目は回収してもらえない
自治体による処分に悪徳業者が入り込む余地はなく最も安全な処分方法であることは確かですが、チケット購入や運搬など、処分にたいへん手間がかかるため、不用品が大量にある場合や、高齢者世帯で不用品の運搬ができない場合などは、なかなか使いづらいというのが現実です。
また家電リサイクル法の対象となるエアコン・テレビ・冷蔵庫(冷凍庫)・洗濯機(乾燥機)の家電4品目については、回収してもらえないという制約もあり、使い勝手は決してよくありません。
安価に処分ができるのはメリットですが、作業の手間や時間を考えると不用品回収業者へ依頼するほうがお得というケースも少なくありません。