大きな粗大ゴミは、解体さえすれば一般ゴミとして処分できるのでしょうか。ここでは、粗大ゴミを解体して処分したいと考えている人に向けて、解体に使える道具や解体するメリットについて紹介します。解体が難しい場合に検討したい処分法も解説するため、参考にしてください。
粗大ゴミの解体可否を判断するポイントは?
解体すれば一般ゴミに出せる粗大ゴミもありますが、解体しても一般ゴミに出せないものもあります。粗大ゴミを処分するにあたり、解体可否を見極めるポイントを紹介します。
家電リサイクル法の対象外であるか
家電リサイクル法の対象である「家電4品目」は、解体して捨ててはいけません。対象の家電は以下のとおりです。
- エアコン
- 冷蔵庫、冷凍庫
- テレビ(ブラウン管、液晶・プラズマ)
- 洗濯機、衣類乾燥機
家電4品目は、法律に従い特別な手段で処分します。
※参考:家電4品目の「正しい処分」早わかり!その家電、きちんと捨てないと…|経済産業省
家電リサイクル法対象品の処分方法一例
家電リサイクル法の対象のものを処分する際は、購入した業者に引き取りを依頼します。購入した店舗がわからなければ、所在地の自治体に連絡し、適切な処分方法を確認してください。
処分するものと同種類の家電の買い替えをする際は、新品を購入した業者に引き取りの依頼もできます。ほかにも、郵便局振込方式でリサイクル料金を支払い、指定引取場所まで直接持ち込むことも可能です。
粗大ゴミを解体するのに便利な器具
硬い金属やプラスチックなどで構成されている粗大ゴミは、容易に解体できません。粗大ゴミを解体する際に、便利な器具を紹介します。
ノコギリ
ノコギリは初心者でも扱いやすい工具で、家具や電化製品の硬い部分を切断するために使います。ただし、手動のノコギリでは解体に時間がかかり、四苦八苦するかもしれません。簡単に解体するためには、レシプロソーまたはセーバーソーなどの電動ノコギリがおすすめです。特に、作業音を抑えられる機種は、騒音を気にせずにすむため快適です。
丸ノコ
円形の刃を回転させながら、硬いパーツを切断する器具です。パワーがあり早く解体できますが、電動ノコギリと比べると専門的な技術が必要なため、慎重に取り扱いましょう。
ドライバー・バール・ペンチ・ハンマーなど
組み立て式家具などは、ネジや釘などを取り除いてから、板やパイプなどの細かいパーツに分解して解体します。ネジや釘を抜く際はドライバーやバールを使い、ワイヤーなどはペンチでねじ切りましょう。頑丈に組み立てられた家具は、内側からハンマーでたたくと分解しやすいです。
万能ハサミ
普通のハサミと比べると、万能ハサミは厚みのある素材を切ることに適しています。絨毯やカーペットなどの重厚な布類、段ボールやプラスチック板、ワイヤーや針金などの切断に役立てましょう。万能ハサミは普通のハサミよりも楽に切断できるため、余分な力を使わずにすみます。
粗大ゴミを解体して捨てるメリットは?
粗大ゴミを解体できれば、一般ゴミとして捨てられます。一般ゴミは「燃えるゴミ」、「燃えないゴミ」などに区別され、決まった回収日に指定された場所に持ち込むだけで、無料で回収してもらえます。
自治体の粗大ゴミ回収にかかる手数料目安
粗大ゴミを捨てる際には手数料が必要ですが、自治体により手数料として支払う金額は異なります。一例として、東京都新宿区の粗大ゴミ処分手数料は以下のとおりです。
- 品名の例
- 処分手数料
- 衣装ケース
- 400円
- 16インチ以上の自転車
- 800円
- 学習机
- 1,200円
- ダブルベッド
- 2,000円
- 30kg超のマッサージチェア
- 2,800円
粗大ゴミを解体し一般ゴミとして捨てると、1点につき数百円~数千円分の処分手数料を浮かせられます。
※参考:粗大ごみの処理手数料一覧|新宿区
粗大ゴミを解体して捨てるデメリットは?
粗大ゴミを解体するためには、ノコギリなど専用の器具に加え、解体する場所や時間、手間もかかります。DIYなどの経験がない初心者が解体すると、室内を傷つけたり、自身がケガをしたりなどの恐れがあります。解体後には相当なゴミが出るため、集積所に収まらなければ一気に処分できません。
粗大ゴミを解体すると処分手数料は浮きますが、一方で多くのデメリットがあることも把握しておきましょう。
粗大ゴミを解体せず処分する方法7選
粗大ゴミの解体にはデメリットが多いとわかりました。解体する以外で、粗大ゴミを処分する方法を紹介します。
1.自治体に依頼し回収してもらう
事前に自治体に粗大ゴミの回収を依頼し、指定された日時に回収場所に粗大ゴミを搬出します。
メリット
自治体に回収を依頼すると家の近くまで回収に来てもらえるため、大きな車を持っていなくても粗大ゴミを出せます。自治体により多少の差はありますが、粗大ゴミ1点につき、数千円程度支払うだけで回収してもらえます。
デメリット
家の付近まで回収に来てもらえるといっても、大型家具などは自力で回収場所まで持ち出せない場合があります。たとえば、集合住宅の高層階のような環境では、階下まで搬出することは重労働です。ほかにも、回収日を自分で決められない、一度に5点までなど回収可能な点数に制限があるなどの縛りもあります。
2.自治体の粗大ゴミ処理場に自分で持ち込む
事前に自治体に連絡し、指定された場所に自分で粗大ゴミを持ち込みます。大きな車を運転できる人に適した処分方法です。
メリット
処分手数料は重量で決まります。自治体にもよりますが、10kgあたり100円前後の安価でゴミを処分できます。持ち込み日時は、ある程度融通をきかせて予約できます。
デメリット
粗大ゴミのサイズにもよりますが、軽トラックなどの大きな車がないと持ち込みが困難です。指定された処理場に自分で運搬するため、時間と手間をとられます。
3.リサイクルショップに持ち込んで処分する
自身で粗大ゴミをリサイクルショップに持ち込むか、出張買取を依頼します。
メリット
価値があると判断されると、買い取ってもらえる可能性があります。出張買取に対応する店舗に頼むと、自分でショップまで持ち込まなくてすむため処分に手間がかかりません。
デメリット
出張買取を依頼した場合には、買取が成立しなくても出張手数料を取られる場合があります。出張手数料や見積りが無料なサービスを調べ、損をしないように依頼しましょう。
4.知人や友人に譲る
処分したいものの状態にもよりますが、まだ使えるものであれば、知人や友人がもらってくれる可能性があります。
メリット
譲るのであれば、処分手数料はかかりません。相手の関心が高ければ「ただであげるから、家まで取りに来てほしい」などのお願いに、応じてもらえる可能性があります。交渉が成立すると、不用品を無料で手間なく処分できることに加え、知人や友人に喜ばれるため一石二鳥です。
デメリット
自力で不用品を家から運び出す、送料を支払い発送するなどの手間がかかる可能性があります。譲る人が見つからなければ、不用品を処分できません。
5.フリマアプリやオークションサイトに出品する
不用品をメルカリやヤフオク!などに出品し、興味を持った人に購入、あるいは落札してもらいます。
メリット
出品手続きは、スマートフォンから手軽に行えます。写真を撮ったり、説明文を用意したりして出品しましょう。ときには、意外なほど高額な売上を得られる可能性があります。大きな家具など自力で発送することが難しいものについては、引き取りに来てくれる人に限定した出品も可能です。
デメリット
売れるまでに時間がかかりがちで、時間をかけても売れないリスクがあります。引越しがせまっているなど時間がない場合には、ほかの処分方法も検討しましょう。取引の際に個人情報を相手に知られる、高額な配送料がかかるなどのリスクがあります。
6.買い替えの際に引き取ってもらう
同じ種類の家具家電を購入する際に、不用品の回収を依頼できる場合があります。
メリット
家具については、引き取りを無料で行ってくれる店舗もあります。新しい家具が配達されるタイミングで古い家具を処分でき、配送業者がすべて対応してくれます。
デメリット
家電を処分する場合は、リサイクル料金と収集運搬料金が必要になります。料金はメーカーにより異なるため、個別に確認しましょう。家具の場合はもともと引き取りサービスがないショップもあるため、別途処分方法を検討しないといけない場合もあります。
7.不用品回収業者を利用する
不用品回収業者に依頼し、見積りを確認のうえ、回収してもらいます。優良な不用品回収業者については、以下の記事も参考にしてください。
※参考:優良な不用品回収収業者の選び方!業者選びで間違えない方法を全解説
メリット
不用品回収業者に依頼すると、都合のよいタイミングで回収に来てもらえます。処分できる量や点数に制限はなく、粗大ゴミ以外の不用品もあわせて処分可能です。業者によっては不用品回収後に片付けや買取サービス、ハウスクリーニングなどを依頼できます。
デメリット
不用品回収業者のなかには悪質な業者もあります。悪質な業者に依頼してしまうと、高額請求や不法投棄の被害が懸念され、断ろうとしても回収を強行される恐れがあり危険です。「一般廃棄物収集運搬業の許可を取得しているか」、「見積りの内容に問題はないか」、「十分な実績があるか」などを確認することが、誠実な業者を選ぶコツです。
不用品回収業者による粗大ゴミ回収事例
不用品回収業者に依頼することは、自治体の回収よりも割高な料金が必要です。しかし、手間なく粗大ゴミを処分できることを考慮すると、それなりの料金を支払うだけの価値はあります。以下に、不用品回収業者による粗大ゴミ回収事例を紹介します。
細々した不用品が多いケース
高崎市の事例では、こたつやカーペットなどの粗大ゴミに加え、細々した子どものおもちゃや雑貨、洋服などを回収しました。2人で45分かけて作業し、料金は32,780円(税込)でした。高崎市の情報を参考に記載しているため、お住まいの地域により詳細は異なる場合があります。
1人では運搬困難な大型家具のケース
前橋市の事例では、個人では搬出が難しい、テレビや大型ソファー、チェアーを回収しました。2人で25分かけて作業し、料金は27,500円(税込)でした。料金にはテレビのリサイクル料金も含まれています。前橋市の情報を参考に記載しているため、お住まいの地域により詳細は異なる場合があります。
まとめ
粗大ゴミを解体して一般ゴミに出すと、処分手数料を浮かせられます。ただし、解体する手間や、慣れない作業でケガをするリスクを考えると、ほかの処分方法も検討したほうがよいでしょう。特に、手間なく粗大ゴミを処分するには、不用品回収業者がおすすめです。
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